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耐性とは…何なんだ?④ ~【属性との関係】~

奥にある広い実験室へ移動した一行…。

弟子「最初に、『魔法耐性がどの属性攻撃に対して耐性を示すのか?』の検証実験をやってみよう。異なる耐性値を設定した『錬金術師・四姉妹』に対して、各属性の魔法攻撃を仕掛け、ダメージ量を測定して耐性が働いているかどうかを確かめる。」



弟子「彼女たちにはあらかじめ、色違いの魔法耐性のローブを着てもらっている。白が0%、茶が50%、緑が85%、黒が100%の魔法耐性だ。」

ファ「魔法といっても、刺さるのとか、吹き付けるのとか、罠とか…種類が色々あるだろう。どんな魔法を使うんだ?」

弟子「一回のキャストで一定のダメージを与え切る魔法が望ましい。火炎や氷雪のような『スプレー型』の魔法は、連続して放出されるために正確なダメージ量を把握しづらいので、今回の実験にはファイアボルトやアイススパイクのような『ミサイル型』の魔法を使用する。」



「試す魔法についてだが、炎属性は『ファイアボルト』、冷気属性は『アイススパイク』、雷撃属性は『ライトニングボルト』。ここまでは基本的な属性魔法だ。」



弟子「ここからが少々特殊な魔法攻撃。無属性が『形なき矢(CKのみに存在する未実装魔法)』、吸収属性『ナイチンゲール・ストライフ・メルセル』、毒属性『クモの唾』を使用する。」

ファ「…!!?…『クモの唾』…だと?!俺はクモが苦手だっ!!お、俺には撃たないよな?」

弟子「何を情けないことを…盾の兄弟。これは良い機会だ…克服しよう!」

ファ「・・・。」

弟子「毒属性と吸収属性は敵限定の魔法を選択した。プレイヤーが使える『ミサイル型』魔法が無かったので、CKで敵の技をプレイヤーが使えるよう設定を変えた。」

ファ「敵の技も使いこなせるのか?あんたは一体…。」

弟子「青魔法というやつさ。私も当初、無理だと考えていた。この実験が終わったら説明しよう。」



弟子「白エルフ君、私の正面のカーペットの辺りに待機してくれ。」



ファ「こうして目の当たりにすると、ムゴい実験だな…。」



弟子「実験には代償が付き物だ。私も大量のマジカを消費することになるだろう。強力な魔法はほとんど使用しないし…彼女たちは『錬金術師』の卵。治癒の心得があるから、大丈夫だ。(ボッ!…ジジジジジ!)」



白エルフ「準備はいいわよ!さぁ、遠慮なくかかってきなさい。」

弟子「ファイアボルトォ…!(…ドウッ!)」



ファ「…おいおい(汗)。早々に気絶してるぞ…。」

弟子「彼女は魔法耐性0だから…仕方なかったな。奥の部屋で休ませてやってくれ。」



実験は続く……。

弟子「アイス…スパイク!(パキキキッ…ドスッ!)」



ファ「…ヒィッ!…なっ、なんか刺さっちゃってるけど、大丈夫なんだよな?あんたも倒れるんじゃないだろうな??」

茶エルフ「平気よ…。いつもの半分くらいしかダメージは無いみたいだわ。」



弟子「ライトニングッ!!(…バリリリッ!!!)」



ファ「ああ゛!」



弟子「ここからが本番とも言える…!耐性85%が鍵なのは、確かなはず…。」

「吸収魔法…ナイチンゲール・ストライフッ!(ギュルルルッ!)」



緑エルフ「…―――それで全力か?」

ファ「オォ~!ほとんど効いてないみたいだぞ…!」

弟子「この魔法は、一発でも当たれば…10秒間で計150の体力を奪う極めて強力な呪文だ。しかし、これほどまで効かないとは…。吸収魔法も軽減するのか…魔法耐性、おそるべし…!では、これならどうだ?」

「クモの唾!(…ペチャッ!!ペペチャッ!!)」



ファ「わ…わっ!…危なっ……あ、あんた…(顔面で受けるとは…)かなりの耐久力だな!」



ファ「ん?何だかさっきと様子が違うぞ!?」

(シューーー…!ジワッ…ジュワッ…。)



緑エルフ「…ッ!!!(ガクッ…)」

弟子「複数回当てても…吸収魔法の効果は『重複されない』が、毒魔法は『重複される』ようだ!さすがに、高い耐性があっても累積してゆく毒によって徐々に削られたのだな。」



いよいよ『真打ち』登場…!!!


黒エルフ、魔法耐性100%!

弟子「…フフフ、なんと挑戦的な…!君の出番を待ちわびていたよ。軽い準備運動をしながらな…。」

ファ「あんたが高潔な人物なのか…この目で確かめさせてもらう……(汗)」


……つづく!

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